姫路市立小学校での教諭による暴力事件について

姫路市のある小学校で、新人の担任を指導する巡回教諭が「体罰」をしたとして、大きなニュースになりました。全く他人事ではないので私なりに情報を集めましたが、問題は3点あると考えています。

1 指導を名目とした、女子児童に対するセクハラ行為

報道によると、その巡回の教諭は、道徳の授業中、姿勢を正すためにその女子児童に触れたということになっています。

報道だけだとその程度が分からないわけですが、私の子供時代を思い出しても、また今の子供たちに聞いてみても、そんなことをする先生というのはまずいないでしょう。

つまり明らかにセクハラをやっていたわけですが、報道ではセクハラという点があまり強調されていないように見受けられます。しかし、話の発端であるはずのセクハラ行為がそもそも大きな問題であることは指摘しておかなければなりません。

2 セクハラを目ざとく指摘した男子児童に対する暴力

セクハラを目ざとく見つけた男子児童が「嫌がっとるやん」などと教諭に言うと、廊下に連れ出されて暴力行為を受けたようです。

つまり、痛いところを突かれた大人が逆上して暴力行為に出ているわけです。

なお、問題の教諭はもともと女子には大変に甘く、男子には厳しかったという話もあることを付け加えておきます。

3 新人の担任への責任転嫁

姫路市の責任ある立場の方が、今回の問題は新人の担任に責任があるかのような発言をしたということも聞いています。

しかし、どう考えても責任は巡回の教諭にあり、担任にないことは、報道されているところからでも明白です。

むしろ、担任は被害者です。指導される立場の人が、はるかにキャリアが上の人の行為を注意したり、まして校長などに言うことはできません。そういう立場・状況を、巡回の教諭は悪用して、児童に対してセクハラや暴力行為を行っているようにしか思われず、さらに言えば今回露見した一件のみならず、あちこちの学校で同様のセクハラを繰り返していた可能性も容易に推測されるわけで、つまり事は一層悪質と言わざるを得ません。

ですので、なぜ担任に責任があるかのような発言が姫路市から出てきたのか、理解に苦しみます。

これはさすがに看過できないため、私は姫路市と姫路市教育委員会に対して、発言の趣旨を明確にするための質問のメールを出しましたが、今のところ返事はありません。

(12月24日追記)

姫路市教育委員会より、返信がありました。ここに返信への感謝を表します。

(12月25日追記)

姫路市より返答を得ました。感謝いたします。

双方のメールによれば、姫路市の人物による発言は担任に事実の確認・説明を求めるものにすぎず、責任を求めたものではない、ということですが、保護者説明会に参加した複数の保護者の意見ではそうではなく、「あれは(担任が)ちょっとかわいそうだった」というコメントまで得ています。

行政に責任ある人の軽はずみな言動はよろしくありません。しかし、一定の軌道修正はなされたもの、と受け止めてよいのでしょう。そういうことであれば、少なくともこの点についてのみはひとまず良かったと思います。

ただし、ここには書きませんが、その他の点については大いに異論がありえます。教育委員会がどういう対処をするか、年末年始の諸行事に関わらず、注視していきたいと思います。

(追記終わり)

以上の3点が、この事件の主要な問題点だと言えるでしょう。

その上で、責任ある者の適正かつ公平公正な処分と、再発防止策の徹底を教育委員会に求めなければなりません。現状、教育委員会としては、事実の収集と確認をしている段階でしょうが、今後の展開を注視したいところです。

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