文部科学省が、子供たちに屋外でマスクを外させるよう指導を徹底する通知を出しているのは結構なことです。
私自身は屋内でもマスクを外すべきだと考えています。感染抑制効果は限定的な割に、常時マスクの弊害がすでに明らかになりつつあるからです。
その弊害の一つが「マスク依存」でしょう。学校の先生などが、マスクを外すように呼び掛けても、「恥ずかしい」などなどの理由でなかなか外してくれない問題です。
この問題は、近い将来、きわめて深刻な社会問題になるのではないかと考えています。行政サイドも同様の認識はあるらしく、姫路市教育委員会に、マスク依存の問題に加え「子供たちは一生、マスク生活してもよいのか」とメールで問い合わせたところ、教育委員会にも問題意識はあるようでした。
では、どのようにすれば子供たちはマスクを外してくれるのでしょうか。
私はこの二年間、子供に勉強を教える際、必ずマスクを外させてきました。わずかな例外は除いて、多くの子は「外せ」というと素直に外してくれましたが、心理的な抵抗が残る子は少なくありません。特に女の子は抵抗を示すことが多いです。
その際に私がやる手をいくつか紹介します。
0 自分がマスクを外す
そもそもの前提として、大人がマスクを外してください。大人が子供に範を示すべきです。
1 マスクがいかに効かなかったかをグラフで説明する
マスク義務をかけた国・地域は多いですが、マスク義務をかけると感染者が減ったとか、義務を外すといきなり増えた、という分かりやすい変化を示した例はまずないと思います。
この種の比較で一番わかりやすく例が多いのはアメリカですが、子供たちには日本の例を出した方が分かりやすいでしょう。最近ではこういうものがあります。
日本のマスク着用率は100%近いところで一定していますが、世界ではこの1月以降順調に下落しています。ところが、
100万人あたりの感染者数で比べると、現在、日本は世界をはるかに超えているうえ、世界のマスク着用率が下がっても感染者数が減少しています。
つまり、マスク着用率と感染者数には関係が乏しいことが一目瞭然で分かります。
このようなグラフを、小学校4年程度の子供でも、見せるとすぐに理解します。
2 マスクの弊害を語る
マスクのメリットが非常に薄いことを語ったうえで、弊害を語るべきです。
マスクのデメリットを調査したものも少なくないようですが、最も分かりやすい記事を最近見つけました。イスラエルの大学教授たちが書いたものです。題して「子供たち、ごめんなさい、私たちは誤りでした」。
この記事では、コロナ対策として打ち出された措置が引き起こした問題、たとえば休校措置が死者を減らさなかったことや、教育機会の喪失による生涯所得の減少などなどが指摘されていますが、マスクについては参考文献がリンクされつつ、
・常時マスクを着用する子供は、認知・言語機能においても、また身体の健康においても、通常の成長に劣るリスクがある
と指摘されています。
このことをはっきり子供たちに伝えるべきです。
私は、口の悪い播州人らしく、次のように一言で言ってしまいます。
「マスクを着けてたらアホになる!アホになりたなかったらマスク外しっ!」
3 子供たちに謝る
最後に、子供たちに謝るべきです。
私たちは「感染症対策」という名目で、全く間違ったことを社会的に実行してしまいました。自粛(海外ではロックダウン)、ソーシャルディスタンス、マスクなどなどです。
この間違った対策によって、子供たちの心身を害したのみならず、将来を傷つけ、彼らに重い負担を背負わせることとなってしまいました。
日本では新型コロナ対策として100兆円近い予算が実行され、使途不明が10兆円を超えるとも報じられています。
すべて無駄でした。こんなお金があるならば、本来ならば、教育学術分野や日本の未来に通じる分野へ投資されるべきでした。
こんな愚かなことをして2年以上の年月を浪費した私たち大人は、子供たちに心から謝罪をしなければなりません。
マスクを子供たちに強制的に着けさせてきた学校の先生がたは、特に心から子供たちに謝罪すべきです。
ただし、注意が一つあります。親との関係です。
私がいかに大人がアホかという話をすると、ある子供から「じゃあ、お父さんやお母さんもアホなん?」と問われ、言葉が詰まりました。
さすがに他人の子供の親までアホ扱いするわけにもいきませんから、私はこのように答えました。
「いや、アホではない、ただ医者や政府や偉い人らがみんなウソや間違いを言ったから、だまされたんや」
他にどういう説明の仕方ができますか。
できれば、保護者の方々は、もちろん子供たちのために善意でマスクを着けさせてこられたとは思いますが、ぜひ一言、「ごめんなさい」と言ってください。
ここまでやれば、まずどの子もマスクを外してくれるはずと思います。
もちろん、あまり無理強いしてもかえってうるさがられて、反発されるだけなので逆効果ということもありえます。なので、慎重にならねばならない場面もあるし、他方でマスクを外す指導を繰り返す必要もあります。これまで何の根拠もない説明が繰り返されたのですから、当然その反対のことを繰り返さねばなりません。
それでもマスクを外せない子は、一種の強迫神経症とでもいうのでしょうか、「マスク依存」という心の病気だと考えて、その子としっかり向き合うべきです。
「マスク依存」という病を発症させた原因は、私たち愚かな大人です。子供たちとしっかり向き合うことで、今は無理でも、いつか素敵な笑顔を見せてくれる日が来てほしい。根気強く付き合うことが、せめてもの責任の果たし方だと私は思います。